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【往路】 桐生から沼田へは大きく分けて3つのルートがあります。高速道路、赤城南面経由、根利経由、時間的にはそれ程変わらない様ですが、往路は疲れずに走れる高速を使いました。高速に乗る前に朝食をとり、伊勢崎ICから沼田ICまで走ります。 ICを降りて玉原方面に車を走らせ、弥勒寺への入口を曲がります。弥勒寺へ向かう道は、途中から上りと下りが一方通行になります。参道の入口はその道の途中にあるので、ウッカリすると見逃してしまいます。 |
弥勒寺参道入口
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【8:45】 弥勒寺駐車場到着
坂を登り切り、弥勒寺の前を通過すると大きな駐車場があります。この時点で止まっていたの車は、寺関係者と思われる1台のみでした。静かな登山になる予感です。
ここの駐車場には立派なトイレが設置されています。参拝者用だとは思いますが、非常に助かります。
【9:08】 迦葉山弥勒寺
駐車場は寺のすぐ隣なので、境内へは歩いてすぐです。階段を登ると、正面は天狗の面が安置されている中峯堂「鎮守道」です。でもここは最後に寄る事にして、右手にある登山口へ向います。
登山口は朱塗りの中雀門の先です。渡廊下の下は人が一人通れるほどの溝が掘ってあり、ここを潜って進みます。その先の橋を渡った所が登山口で、正面の階段を登ると迦葉尊堂で右手の坂を進むと開山堂の脇を抜けて登山道へと続きます。 |
弥勒寺への階段
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中峯堂「鎮守堂」
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中雀門
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迦葉山登山口
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登山道は最初、九十九折の道から始まります。ジグザグに切られた道は、それ程傾斜は急ではないので順調に進めます。でも最初から飛ばすと後が大変なので、一歩一歩ゆっくり登ります。
九十九折の道を登りきると大きな倒木が目の前に現れました。登山道を塞いでいる様なのでどうするのかなと思っていたら、右端に潜れる場所がありました。木には山頂への案内札が付けられているので、この倒木はあえて撤去しないで置くのだと思います。
ここを過ぎて少し平らな道がありましたが、その後は突然傾斜が急になります。木の根が剥き出しになっている登山道は、真っ直ぐ上に向かっておりキツイです。登山道の幅はあるので、自らジグザグに登り傾斜を緩和します。それでもやはり和尚台への急登はキツク、息を切らしながら登りました。 |
最初は九十九折の登山道
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登山道を塞ぐ倒木
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和尚台への急登
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和尚台の社(奥の院)
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胎内潜りスタートの鎖
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岩の割れ目を見上げる
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【9:35】 和尚台(胎内潜岩)
登山開始から約30分、ゆっくり登ったつもりですが急登はやはり疲れます。登っている途中は木の葉に隠れて岩の存在には気付きませんでしたが、近くで見上げると高さ60mの岩は迫力満点です。上まで登るつもりでいるのですが、少し不安になってきました。
和尚台の下部には岩を少し切り抜いて社が建てられています。ここは弥勒寺の奥の院で、天巽禅師が修行をした場所だそうです。
その社の横には大きな割れ目があり、「胎内潜り」として隙間を通る事が出来ます。ひと一人がやっと通れる位の隙間に鎖が垂れ下がっていて、そこを登る事になるのですが、それがまた大変です。幅が狭くザックを背負っていると岩にあたってしまい上手く登れません。特に最初の2・3歩は足場が無く苦労します。ここはどちらかと言うと、腕力で登っていくというイメージです。
何とか鎖を登り切りさらに一段岩を登ると小さな祠がありました。胎内潜りはこの祠の反対側へ進むとゴールです。外に出ると下に降りられる頼りない梯子が設置されていました。岩の裏側は下まで余り高さがないので簡単に降りられます。胎内潜りをするためにザックをデポしてくると戻らなくてはならないのですが、大変でもザックを背負って来ればその後が楽になるのでお勧めです。 |
胎内潜り途中の小さな祠
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ここを抜けると胎内潜りゴール
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和尚台(胎内潜岩)天辺へ、1本目の鎖
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岩をトラバースする、2本目の鎖
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胎内潜りを抜けて左へ行けば下へ降りられ、
右へ行けば和尚台(胎内潜岩)の上へ行く事が出来ます。ただここからは鎖場の連続になるので注意が必要です。
まずは1本目の鎖です。比較的ゴツゴツした岩なので、足場もあり比較的すんなり登れます。周りはまだ木に覆われているので高度感は余りありません。鎖を登り終えた所は平らになっており、そこから岩の割れ目を越えて横へ進みます。
2本目の鎖は、岩をトラバースする様に付けられており回り込みます。
3本目の鎖からが核心部になり、垂直に近い鎖場が続きます。特にステップは切られてなく、足場を確保するのが大変です。体を岩から離し、足を岩と垂直なる様に踏ん張れば登り易いです。周りには木がなくなり高度感が増していますが、勇気を出して登れば何とかなります。私自身高い所は苦手ではないので、胎内潜りの最初に比べれば登り易かったと思います。
4本目の鎖は上が見えなかったので最後かと思ったら、その上に5本目の鎖が待っていました。5本目の上には先に登っていた息子が終わりの合図を出していました。久々の鎖場だったので手や足に力が入り疲労が溜まってきた感じがします。 |
ここからが核心部、3本目の鎖
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最後だと騙された、4本目の鎖
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本当に最後、5本目の鎖
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和尚台天辺からの眺望
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和尚台から見た迦葉山山頂
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和尚台から見た弥勒寺駐車場
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【10:00】 和尚台天辺(頂上)
鎖場を登り切った和尚台の天辺は広くてゆっくり休む事もできます。高度感はハンパなく、勿論手すりなどないので端に行くと足がすくみます。高所恐怖症の人には無理な場所でしょう。
でもその怖さ以上に、ここからの眺めに見入ってしまいます。360°の眺望で少し霞んではいましたが、赤城山や子持山などが良く見えていました。後ろには迦葉山の山頂が見え、まだまだ登りが続くという事を実感します。
ここの登山道、展望の良い所が殆どありません。この和尚台の天辺は唯一展望がよく、絶景を楽しめる場所になっています。高い所が苦手でない方は是非登ってみる事をお勧めします。
ぐるっと一回り写真を撮り、少し休んでから岩を下りる事にします。鎖場は登りよりも下りの方が怖いです。足場を確認するために下を見なければならないからです。怖いからと言って鎖にしがみつく様にしては足場が見えなくて苦労します。ここでも勇気を出して岩から体を離せば意外とすんなり降りられます。 |
和尚台からパノラマ撮影
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下を覗く
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鎖の先が見えません
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和尚台裏側の登山道
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山頂へ向けての登山道
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【10:20】 登山再開
和尚台上からの鎖を下り、先ほど確認した岩の裏側へ下ります。ここからは人が余り通っていないのか、登山道らしき物はあっても笹で覆われています。このまま少し登ると本来の登山道と合流しますが、ここからの道が今まで以上に急登です。それに加えて岩を登ったダメージが思いのほか効いていて、キツイ登りになってきました。ペースはゆっくりになり、時々小休憩を入れながら頑張って登り続けます。
【10:50】 御嶽山大神
急登を何とか登り詰めたら、「御嶽山大神」と彫られた大きな石碑が現れました。尾根に出た様で登山道は左に折れています。今まで急登だった登山道は緩やかな傾斜に変わり、このまま山頂まで続いている様です。 |
傾斜が更に増した登山道
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御嶽山大神
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御嶽山大神からは傾斜は緩やかに
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迦葉山山頂到着
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【10:55】 迦葉山山頂到着
御嶽山大神から稜線を5分位歩いた所に山頂はあります。緩やかな稜線上にある山頂は、登山道脇が少し広くなっていて腰をおろせる岩があります。北側は木が茂っていて何も見えませんが、南側の弥勒寺方面は少し開けていて眺望があります。子持山や赤城山の半分位が見える程度です。頭上にも木が覆い被さっているので、山頂という雰囲気が余りありませんでした。やはりこの山で眺望を楽しみたいのであれば、和尚台の天辺まで登らなければならない様です。
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迦葉山山頂
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山頂から見える景色
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下山開始
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和尚台裏道との分岐
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【11:20】 下山開始
足へのダメージが意外とあったので、少しゆっくり休んで下山を開始します。ところが歩き始めたら足に違和感、腿がつりそうな感じです。痛みがあり早く歩く事が出来ません。岩登りのダメージが思った以上にあった様です。山頂で休んでいる間に体が冷え筋肉が固くなってしまった為だと思われます。御嶽山大神まではまだ良かったのですが、この先が急な下りで足への負担も増してきます。足の痛みを我慢して一歩一歩下ります。
【11:45】 和尚台下
何とか和尚台の下まで戻ってきて一休みです。ここからの道は少し傾斜が緩やかになりますが、下が少し滑りやすく歩き辛いです。足が痛いため踏ん張りが利かず、この日は2回も尻餅をついてしまいました。
【12:05】 弥勒寺へ無事帰還
倒木の隙間を潜り、ジグザクの道を下って、やっと弥勒寺の開山堂へ戻ってきました。いつもは軽快に下りられる下山が、こんな事になるとは情けないです。 |
下から見上げる和尚台胎内潜り
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倒木の隙間を潜ります
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弥勒寺へ無事帰還(開山堂)
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迦葉尊堂
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中峯堂「鎮守堂」内の天狗面
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大天狗面
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急な石段の上にあった迦葉尊堂へは、開山堂から階段を少し登れば行く事が出来ます。そこから石段を下り、中雀門の渡廊下を潜って、中峯堂「鎮守堂」へ参拝しました。この中には大きな天狗面が多数安置されており迫力満点です。この後は御祈祷受付所で、御朱印を頂いて戻りました。
【12:23】 弥勒寺駐車場
駐車場へ戻った時点で、止まっている車は8台程度と相変わらず少なかったです。朝は気が付きませんでしたが、和尚台の胎内潜岩がよく見えます。改めて下から見て、あの上に立ったという事を考えると、今になって怖さが湧き出してきました。
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弥勒寺駐車場
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駐車場から見た和尚台胎内潜岩
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道の駅 川場田園プラザ
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ピザ工房のピザが昼食
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【復路】 弥勒寺の駐車場を出たのが12時40分頃です。昼食はまだなので、近くにある「道の駅 川場田園プラザ」に寄る事にしました。ここは「関東好きな道の駅 5年連続第1位」や「日経プラス1 家族で一日楽しめる道の駅 東日本第1位」に選出された人気の場所です。道の駅といえばドライブの途中で寄る場所というイメージですが、この道の駅はここを目当てに来る人が多い様です。行ってみると駐車場は一杯で、道の反対側にある臨時駐車場に案内されます。着いたのは丁度午後1時でしたので、食事は待つのかなと思っていたらそうでもありません。食事処が何ヶ所かあるので分散されている様です。私たちは息子の希望でピザを食べる事にしました。石釜で焼かれた本格的ピザは、モチモチでとても美味しかったです。値段も1枚1,000円以下なのでお手頃だと思います。
この後は、赤城山北側の根利を抜けて帰ります。根利から黒保根迄の約20Km、前後に車が全く付かず楽しいワインディングロードになりました。 |
【ひとこと】 最初ガイドブックでこのコースの案内を見たら、それほど標高差もないので大した事はないと思っていました。でも実際は、標高差の割には歩行距離が少ないので傾斜が急だったという事です。それに加え和尚台での岩登りが足へダメージを更に与えてしまった様です。普通の山登りならばここ数ヶ月で何回か登っているので大丈夫だったと思いますが、岩登りは使う筋肉が違うのか筋肉への負担が多いのか、どちらにしても日頃のトレーニング不足が招いた結果です。事実、普段は運動を殆どしていないので、最低でもウオーキングはしなければならないと実感しました。 |